――龍樹サイド――


あーあ…。

あんな可愛いこと言っちゃって。

男を……しかも彼氏を誰もいない家に入れるのがどういうことかわかってんのか?


「~♪」


見るからに機嫌のいい悠由を見て、苦笑をこぼした。


「せんぱーい。お買い物行きません?」


「ん?」


「晩ご飯の材料買うの」


「ああ…」


そりゃまあ…一人で行かせるわけがない。


「宿題明日でもいいことにしよっと」


また小学生みたいなことを…。

…まあ俺的にもそのほうが都合が…。


「そいじゃ着替えー……あ。先輩那智兄のでもいいです?」


「俺は別にいいけど…」


あの兄貴だいぶ悠由に入れ込んでいた。

もし男がいたと知ってさらに泊まったとなれば、マジでキレそうだぞ?


「すぐ洗濯してしまえば分かりませんって♪」


「……」


いいのかそれで。