「そうじゃなくってぇ…」
……やっぱ先輩は寂しくないんだ…。
「課題、数学だけでいいのか?」
「へ?」
課……題?
「だから、他の教科は自分でできんのかって話だ」
「は?」
え……。
え! お、教えてくれるの!?
「は、はい! できますできますっ。でも数学できませんできません!」
「ふっ……くくっ…」
やったぁ~…♪
小躍りしそうな勢いで、ぴょんぴょん飛び跳ねて喜ぶあたしを、先輩は笑いながら見ていた。
「かわいーやつ」
にこにこしながら先輩の隣に納まったあたしの頭をぽんぽん撫でながら、そう呟いた。
「え? うふふ」
まああたしは、ほとんど耳に入ってないわけだけど。
「先輩ほら! 久しぶりのえびだんごですよ♪」
「ん」
お弁当を差し出して、しばらく先輩が食べているのを見つめた。
「……」
ヘンな顔されたけど。

