「な、なに笑ってるんですかぁ!」


携帯を持ち直しながら、また口を尖らせる。


『いや…ふっ……』


その必死で笑いをこらえてる感が否めないとこが…。

なんていうか…。

腹立たしいような…。


複雑な心境でゴロンとベッドに横になる。


『明日……どっか行くか?』


「えっ……」


…しかしその一言ですぐに、再び飛び起きた。

態度や表情だけでなく、声色にまで嬉しさがにじんでいたらしい。


『くくくっ……』


また…笑われた。

くっそぅ。


『じゃあ明日、うちへ来い。…ふっ…』


鼻で笑った!!


『じゃあな』


「あ……」


あたしが何か言う暇もなく、ブツッと電話は切れた。


「……」


いじけたのがそんなに可笑しかっただろうか。