と言いながら、合唱コンクールが迫ってきた






ある10月の事。




「あ―――もう駄目。」



音楽室で私が嘆く言葉。


私は丁度一年前ぐらいにピアノ教室に通うのを辞めてしまった。


塾に通う、といって辞めた。


ピアノを辞めた途端に


手の訛りが酷かった。




今回の自由曲の伴奏が途轍もなく難しい。



「大丈夫?!」



友達の大川藍利(ohkawa airi)は言う。



藍利ちゃんはピアノが本当に上手い。



私のピアノの先生になってほしいぐらい、



勉強もできてテニスもできてピアノもできて、





私にとって憧れでもある友達だった。