キラキラ輝く蒼先輩を見てたら
自然と目に入った
愛美(アイミ)先輩の姿。


コートの側で応援してる、



蒼先輩の、彼女さん―…。



二人を見て、
胸が痛まないって言ったら
嘘だけど……。


でも、
もう慣れちゃった。



好きになった先輩には
彼女がいた。


ただ、それだけの話だから。




「………あ、危ないっ!」


美紅の声で我に返ったときには
もう遅かった。



―――――――バシッ


重く響いたその音が聞こえたと同時に
あたしは意識を失った。