「森。先にキャンプ行っているぞ」




「はい」


声の主に手を振ってこたえる


「え?」


森は兄さんの子どもになる前の名字



「……ごめんなさい。実はお父さんに勘当されました。この仕事に就いた時に」



兄さん。



「龍ちゃん」



回されている腕に力が入った。


りんごの体に腕を回し抱き寄せる。



間近にみたりんごは誰よりも綺麗だった。




「りんご。愛してる」





初めて触れた禁断の果実は今までの何よりも俺の心を満たした









~Fin~