「バカだったよな」


そしてどのくらい時間が流れたかもわからない。


相変わらず内戦は続いていて、海外の記者の手を通じて、この国の状況を発信していた





















何人か新顔が来ているまだ若いアジア系だ。



一人の顔に目が釘付けになった

「りんご」


別れた時よりも大人に、そして綺麗になっていた。


振り向いた顔は一瞬涙を見せると駆け出してきた




「龍ちゃん」


踏ん張り、その体を受け止める。


「りんご、どうして……」


「龍ちゃん、言い逃げは赦さないんだから。……愛してる。龍ちゃん。初めて会った時からずっと」


「……りんご」


本当に?


「逃げることは赦さないんだから」


りんごはポケットに仕舞ってあったものを取り出した


あの時の手紙だ。恥ずかしさがこみ上げてくる


「だが……」



兄さんはどうしたのだろう。りんごがこんなところに来ることを許すとは思えない