Taboo Apple ~side Ryota~

「龍ちゃん。夕食何にする?」



「外行くか?合格祝いしてなかったし」



仕事に追われ、こうしてまともに会話をするのも久しぶりの気がする



「本当?龍ちゃん、大好き」



背中に軽い衝撃と体温。椅子越しにりんごが抱きついてきた



「他の男にこんなことするなよ」



勘違いする奴もいる。贔屓目に見ても、りんごはモテるだろう。面白くないと思う自分がいて、零れそうな本音を心の奥底にねじ込んだ。



「何食べたい?」



「おすし。勿論回ってないやつでね」



「はいはい」



ったく。しっかりしてる



「行くぞ」



「今行く」



リビングにいるりんごに声を掛けると、駐車場に降り、エンジンをかけた。すぐに助手席側のドアが開き、りんごが乗り込んできた



「龍ちゃん。禁煙したんじゃないの?」



「いや、その」
数週間前、同じような台詞を吐かれ女と別れたばかりで、煙草を吸ってしまっていた





「匂う」



窓を開け、りんごは視線を外にやっている。



「悪い」