「どういう行動をすれば僕らしいわけ?」
「げ!? まだ暴走モードかよ……」
冴木は目を見開くと、大袈裟に手を振った。
「俺が悪かったよ、今のなし!」
「……ごめん。困らせるつもりはなかったんだけど」
並んで座ると、急に気分が重くなった気がした。
言葉が棘だらけだ。冴木は悪くないのに。八つ当たりでしかない。
僕は、自分勝手だ。
顔を押さえると、今にも視界がぐらりと揺れそうだった。
楽しげな音楽が遠くで虚しく流れている。
冴木は眉をハの字にして、顔を覗き込んできた。
「お前、本当に大丈夫か? さっきから変だ」
大丈夫、じゃない。
「あそこまで怒る事ないだろうよ。せっかく好意を持ってくれてたのに、あんな風に足蹴にしたら可哀想だと思うぞ」
分かっている。分かっているけど。
メモの残骸が無惨に散らばっている。
気付かずに、生徒の塊が次々にそれを踏んでいった。
「……かっこよくなんか、ないんだ」
「曾根……」
見かけなど、意味はない。
こんな、醜い中身を知らないくせに。
最低なのに。
僕は、どうしてこんな最低な奴なんだ。
厭で厭で堪らないのに。
それでも、まだ自分を守ろうと必死で。
気が狂いそうになる。
沈黙の後、水を買ってくる、と冴木は席を立った。


