あの日はみんな酔っ払っていたから、誰と誰が一緒に帰ったとかなんて、誰も気にとめてないんだろうな…。 「奈緒子っ!!」 風邪がすっかり良くなって、いつも以上に元気な美沙子が私を見つけるなり駆け寄ってきた。 「体調、大丈夫なの?」 「うん。もう全然平気。 それよりも凄い噂聞いたよ。」 「えっ?噂…?」 頭の中に矢口チーフの顔が浮かんでドキッとした。