「それでもっ、若い女に引き止められるなんざ男冥利に尽きるってもんだ。」 部長は大袈裟に笑い、私の頭を撫でた。 「辺見、俺の娘はおまえと同い年なんだ…。」 「は?…はあ。」 「だからお前が転勤して来て数ヶ月、俺の娘と思いながら接して来たんだそ!!」 そう思ってるなら、少しくらい仕事手伝って、残業する日を減らしてくれても良かったのでは? などと思う小さな疑問を飲み込む。