「愛してる。」






彼の呟いた声にハッと目が覚めたのは何度目だろう…。



あの一夜以来、私はいつも彼の夢を見る。


夢の中の二人は誰からも隠れず、何にも脅かされずに見つめあっていた。



このベッドで彼が子供のような寝顔を見せたのは、つい数日前の事なのに


もう何十年も昔の事のように思える。