彼の触れた唇にまだ、指の感触が消えずに残っている。


熱くなった耳も、まだ名残惜しむようにほんのり温かくて


私はどうやら、妄想をおこしていたわけじゃなさそう…。


そっとアドレスが書かれた取り出して、彼の言葉を一つ一つ思い出す。


「…って、まだ夕方だしメールしても大丈夫かなっ?!」


パッと時計を見ながら、慌ててメールを作成する。