「あ!てか、はいっこれ」
隆之介は心夏にリボンを返した。

「あ、ありがとう。」

「てかさ、なんて呼べばいい?」

「え?普通に、“心夏”でいいよ?」

「わかった。じゃあ俺も“隆之介”でいいよ。」

心夏は話すことに夢中で時間を忘れていた。

「あ!!やばい!!授業が……」

ガシッ

「今日はサボろ?」

隆之介は心夏の手を引っ張ってそう言った。


「でも……」

「だめか?」

「じゃあ、いいよ。」

二人は授業をサボることにした。

「サボるの初めてでしょ?」

「うん……。」

心夏の顔が一気に暗くなった。

「どうしたの?」

「私なんかといたって、つまんないでしょ?」


「なんで?」

「私、地味だし…皆から真面目すぎて釣り合わないって言われるし……。」

心夏は涙目になりながらいった。

「楽しいよ。地味じゃないよ。たしかに真面目だけど……別にいいじゃん?俺はチャラチャラして群がったりしてる女子よりも、心夏の方が好きだな。それに、可愛いじゃん!!」

「えっ////」

私、今すごくドキドキしてる……。


「俺……。心夏が好きだ。」

「えっ、でも私まだ好きとかそういうのわかんないし………。」


「わかってる。だから、これから少しずつ…好きになってよ。だから、心夏が俺に惚れるまでまってる!!(笑)」