君だけしか映らない

「なんでよ!!何しに来るわけ!?」


そんなに私に嫌がらせしたいのか…。この人一体何考えているんだろう。


「オレは客として行くんだよ。腹減ったし。」


そ、そんな〜!!バイトの時間まで佐伯悠哉が近くにいるなんて最悪だ…。


「ちょっと本気なの!?」


「腹減ったって言ったろ。客として行くんだからお前に文句は言わせない。」


「うっ……。」


佐伯悠哉に睨まれれば、その迫力で何も言えなくなる。もうどんなに拒んでも絶対にこの人は店に来るだろう。



笑美は仕方なく佐伯悠哉と店に向かう。


「私は裏口から入るから。佐伯くんは普通に正面から入ってね。」



「ああ…。」