君だけしか映らない

「じゃあ…お前も二人きりの時はオレのこと名前で…」



「却下!!」



「まだ最後まで言ってねーだろ…。」



「佐伯くんにとっては普通のことでも、私にとっては男の子の下の名前を呼ぶなんて今までなかったから恥ずかしくて仕方ないの!!…だから…もうちょっと時間をくれないと無理…。」




「…ったく…しょうがねーな。」



その言葉に笑美はホッと胸を撫で下ろした。



と、次の瞬間。佐伯悠哉がゆっくりと顔を近付けてきた。



(な、な、何!?さっきもこんなことあったよね!!ち、近いよっ!)



佐伯悠哉の頬と自分の頬が触れてしまいそうな距離。


緊張して身動きを取ることができない。
































「笑美」




(〜〜〜っ!!/////)




かすれた声で、でも妙に色っぽい…佐伯悠哉は笑美の耳元で囁いた。



「ちょっと…耳元で喋んないでよ…/////」



今の笑美にはこれを言うのが精一杯だった。