君だけしか映らない

ムカツク……。



思い通りにいかない…。



「……今日の昼休みもオレの昼飯買ってこい。で、屋上まで持ってこい。」



いつもより強い口調になってしまう。




「…………嫌。」



「は?お前に拒否権はねーよ」



「…佐伯くんは私のことからかって楽しい?」



は……?


「…お前何言って…」


「だって佐伯くんが私に話しかけたりする理由がわからない…。ただ面白がっているとしか…」


「そんなんじゃねーよ!!」


自分でも驚く程の大きな声だった。



…全然伝わらない。


わかってる…。
こんな態度のままじゃ、好かれる訳がないって…。



…わかっているんだ。






―――突然のオレの態度に周りも荒川も驚いた様子でオレを見ていた。