君だけしか映らない

相変わらず隣で騒がしくやってるハルたちをよそに、オレの視線は自然と荒川に向けられる。



ふと、荒川はおもむろに立ち上がり、何かを見付けたのか真っ先にそちらの方向に進んで行く。



その先には――



(…UFOキャッチャー?)



そこに入っているぬいぐるみが欲しいのか、荒川はじっとUFOキャッチャーを見つめていた。



そしてオレの足は自然と荒川に向かって歩き出していた。



「これ欲しいのか?」


「え…?」



オレが話しかけると荒川は驚いた様子で振り向いた。


「佐伯くん…!いつの間に…。」



「欲しいのか欲しくないのか、どっちだよ。」



「いや…別に欲しくないよ」


「…あっそ。」



(ったく…素直じゃねーな)


そう言ってオレはUFOキャッチャーにお金を入れた。