君だけしか映らない

「なぁ…なんで委員長も連れていくんだよ?」



歩きながらハルが小さな声で話しかけてきた。


「別に…ただのカバン持ちだよ」


「ただのって…お前空気読めよ」


「…いいだろ。カバン持ってもらえば動き回るのにラクだし」



「はぁ〜…そうじゃなくてさ…。委員長みたいなのと一緒だと恥ずかしいっていうかさぁ…。オレらと委員長じゃタイプも違うし」



「嫌ならお前は荒川から離れた所に居ればいいだろ?それに…お前はいつも荒川を悪く言うけど、アイツはスゲェいいやつだけど?」


「…は?悠哉さ、最近どうしたんだよ。昔はそんなこと言わなかったのに」


「別に。オレは思ったことを言っただけだよ。それに荒川は自分からオレたちに近付いてくるやつじゃないし」



―――



そしてゲーセンに着くと、荒川はオレたちから離れ自動販売機の近くにあるベンチに腰かけた。


その表情が暗いものであり、無理矢理ここへ連れてきたことを少し後悔した。