君だけしか映らない

教室に戻るとハルたちが待っていた。


…そーいや、トイレ行くって出て行ったんだっけオレ。



「おせーよ、悠哉。早く行こうぜ。」



「あぁ、今行く。」



そんなオレたちのやり取りに、荒川はこっそり教室の後ろの方から出て行こうとしていた。



「何帰ろうとしてんだよ」


「え?」



「お前も一緒に来るんだよ!」



「な、何で!?嫌だよっ!」


あんなことがあったのに、一人で帰らすとかないだろ。
てゆーか、オレの気が済まない…心配なんだよ。


「つべこべ言わずに来い。カバン持ちだって言ったろ。」



オレは自分のカバンを無理やり荒川に押し付け教室を出た。



また強引にカバン持ちをさせてしまい、少し心配になってチラッと後ろを振り向けば、ちゃんとオレたちの後を付いてくる荒川の姿に安心した。