君だけしか映らない

「悪いのかよ。」


「べ、別にいいと思うよ。ごめんなさい。」



オレが少し強い口調で言うと、とっさに荒川は謝った。



「いつもこんな忙しいのか?」


「え…?うん…まぁこんな感じだよ。」


オレの問いかけに荒川は驚いた様子で答える。




「それにしても佐伯くんはホントに甘いものが好きなんだね。」




―それは突然だった。



いつもオレにしかめっ面しかしない荒川が、ごく自然に…




――笑ったんだ…



その笑顔はオレだけに向けられたもので…



―ドクンッ



(…………っ!!/////)



ヤバい…嬉しすぎる…!体がいっきに熱くなる。


オレ今顔赤くなってないか…?



「そんな顔でオレを見るな。」



オレはもういっぱいいっぱいで、こんな言葉を荒川に言ってしまった。



その瞬間荒川の表情がいっきに曇った。


「ごめんなさい…。」



そのまま荒川はオレの元を去った。



笑顔一つでここまで余裕がなくなるとは…。相当オレは荒川にはまっているんだな。