君だけしか映らない

「大丈夫…!!だいぶ落ち着いたから。私も戻るよ」



パンパンと顔を叩き荒川は自分に気合いを入れた。



「ホントに大丈夫なのか?」


オレの言葉に荒川はニコッと笑う。



「大丈夫。あっ、だけど私顔を洗ってから戻るから佐伯くん先に行っててくれる?」



「あぁ…わかった」


若干不安だったものの、荒川はその場から立ち上がり教室を出て行こうとした。


そんな後ろ姿を見ていたら急に荒川が振り返った。



「…佐伯くん。来てくれてありがとね。まさか佐伯くんが来るとは思っていなかったから驚いたけど…すごく嬉しかったよ」



そう言って荒川は教室を出ていった。



(……っ!!今のは反則だろ)


好きだと自覚してしまったから、今まで以上に反応してしまう。



(やべっ…すげぇ顔熱い。)


今この場に誰もいなくてよかった。きっとオレの顔はめちゃくちゃ赤くなってるだろうから…。