君だけしか映らない

クラスの方針で女の客には男(執事)が、男の客には女(メイド)が接客するということになった。



教室の中はたくさんの生徒で賑わっていた。



そんな時、近くにいた男たちの会話が聞こえてきた。制服のネクタイからしてあれは2年だな。


「なぁ、さっき注文聞きにきてくれた子、めちゃくちゃ可愛くなかった?」


「オレもそう思った!ましてやメイド服なんて着てるから変にテンション上がるしな!」


「また来たらメアド聞こうぜ」



―――



「お待たせしました!!」


その声に2年のやつらは目を見開いた。



「え…?さっきの子は?」


「…?えっと…今接客中ですけど…?」



その言葉に、男たちの表情はいっきに険しくなった。