君だけしか映らない

「…ご注文は?」



「えっと…私はオレンジジュースを/////」


「わ、私もっ////」



「…かしこまりました。」

相変わらずヤル気のないオレは、不機嫌さをもろに顔に出していた。



「きゃ〜佐伯くんと喋っちゃった!!」


「すごいかっこいい!!」



まぁ、女たちはこんな反応をするわけだから、オレが素っ気ない態度でも誰も何も言わない。



「もう、佐伯くん!!」



…いや、一人いた。



「せっかく来てくれたんだから、笑顔でやってよ」



「何度言ったらわかるの?」と困った顔で注意してくる。



「荒川…。」


本来なら鬱陶しく感じる言葉も、荒川が話しかけてくれると思うと嬉しく感じた。