沈黙を破ろうと一生懸命話題を探し1人四苦八苦していると、中谷が口を開いた。






「なぁ。和美?」



「な、何ッ?!」



「2年の初めの頃さぁ、和美明日から部活が始まるからって1人でボールの手入れしてたよな〜。」



「あぁ〜。そういえばそんな事もあったね!」



「その時俺さぁ、もしかしてあの大量にあるボールを1人で手入れしようなんて無茶事言うんじゃないかって思ったら案の定和美は平然として『うん』って言ったよな!アハハッ」



私は、怒った様にほっぺを膨らませた。


「…だって出来ると思ったんだもん。キャプテンだし…」



「本当はあのまま声かけずに帰るつもりだったんだぜ?
だけど、一生懸命ボールを拭いてる和美見てなんか放っとけなかった。」



ほっぺを膨らませたまま、


「私ってそんなに頼りない?」









返事は即答。








「うん。」