波乱の学校泊まり会をようやく終え、教室で1人帰り支度をしていると後ろから「和美」と呼ばれた。



少し驚いて振り向くと美奈がいた。
………
……












「美奈…」



「和美。私、和美と離れてみて分かったんだ。
やっぱり私には和美しかいないって。

拓海の好きな人が和美かもしれないって聞いて、最初はショック受けたよ?
だけど、よく考えたら私も和美の良さは1番知ってる。

そしたら誰が好きになってもおかしくないなぁって思えてきてさ…。
1度でも離れてしまった私を許してほしいとは言わない。

けど、本当にごめん…」




美奈は、しっかりと私の瞳を見てでもどこか悲しそうな表情で喋ってきた。



「私の方こそごめん。黙ってたことがあるんだ。
美奈に聞いてほしい。」



「うん。聞かせて?」



「私の好きな人も…中谷なの。
軽い気持ちじゃないよ。何度も諦めようとした。
けど、逆にどんどん好きになっちゃって…。」