「一応、涼も自己紹介をしてくれるかな?」

祖父の言葉に私は頷いた

「黒瀬 涼…よろしく」

よろしくと返してくれたのは、島原くんと神田くんだけだった

若松(こいつにはくんつけなくていいや)に限っては鼻で笑っていた

本当にムカつく

影宮くんは何も言わなかった


「寮の事なんだが、涼の部屋は560号室だ」

560ね、覚えておこう

「560だったら俺の隣だ」

そう言ったのは…

若松だった…

最悪だ…

「嫌…私、若松の隣なんて絶対に嫌!!」

久しぶりに大きな声を出した

祖父はかなり驚いている

「俺の隣が嫌ってどういう事だよ!!」

「嫌なものは嫌なの!!あんたムカつくのよ!!」

「ムカつくってどういう事だよ!!大体お前っ「ハイ!ストップ!!」」

若松の言葉に割り込んだのは島原くんだった

「涼ちゃん、話に聞いてたよりも元気いいね!びっくりしたよ。ほら、大人しい子だって聞いてたから」

そっか、私あんまり喋らなかったから大人しいと思われてるんだ

本当の私、久々に出したなぁ

祖父もびっくりしてる

そして祖父は言った…