『元気になる場所?』
「うん。俺のお気に入り☆」
ニッと笑う関根クンはいつもより幼かった。
『いいよ。今日授業出たくないし』
「よし。決まり!!」
『キャッ』
急に関根クンはあたしの手を取り、全力疾走で走り始めた。
「今頃は先公がうろつく時間帯だからな~」
てか、関根クン足速い!!
手を摑まれて走っているあたしだけど追いつかない。
ハァハァ・・・。
やっと下駄箱に到着。
「早くしねぇと」
『う、うん』
あたし達は大急ぎで外に出た。
『「脱出成功~!!」』
なんて思っているのもつかの間。
「お前らは何やってんだ?」
後ろには先生。
「走れっ!!」
関根クンの合図とともに、あたしは走り出す。
「早く乗って!」
関根クンのチャリの後ろにまたがる。
あいにく、太ってた先生だったから走るのは苦手みたい。
まだ遠くの方で怒鳴りながら走っている。
あたし達は顔を見合わせて笑った。
「ちゃんとつかまってろよ?」
そういうと関根クンは、あたしの手を掴み、自分の腰まわりに回した。
『////』
「な~に赤くなってんの。落ちたらこっちの責任になるんだかんな?」
そう言って関根クンはチャリを猛スピードでこぎ出した。
『はや~い!!』
「陸上部の脚力なめんなよ?」
2人乗りなんて久しぶりだ~。
『ねぇ』
「ん?なんですか姫」
『ッ///』
「なんですか?」
反応したあたしに気づいたのかもう一回言い直した関根クン。
『あたし・・・重くない??』
「重い」
『え゛!!』
即答ッッッッ!!
