あたしたちは教室に戻った。
『ねぇねぇ♪』
「あ?」
『あたしのドコが好きなの?』
「ウザい。前向けよ」
逢坂のバーカ。
あたしのコト好きなくせに。
「鈴宮」
『ん?』
「高梨との関係終わらせとけよ?」
『うん・・・』
すると逢坂は急に席を立って
「お前は俺のモノだから」とあたしの耳もとで囁いた。
『////ちょッ!!』
「可愛い。顔真っ赤だな」
クスクス笑う逢坂がいとおしく感じた。
逢坂と付き合うためにも健吾との関係を終わらせなければ!
――放課後
「なんかあったら電話しろよ?」
『うん!ありがとね★』
あたしには大事な仕事が残っている。
“健吾との関係を終わらせる”
「真柚!」
『健吾ッ!早かったね』
「早く真柚のところ行きたかったから」
学校の正門を通り2人で並んで帰る。
どちらも喋らない・・・。
なんて健吾に言おう。
そればかり考えていた。
「真柚」
『えっ!!?』
「なんでボーっとしてるの?」
『ごめ・・・』
「いーけどさ♪」
また沈黙が続く。
あたしは覚悟をきめた。
『健吾ッ「真柚!!」あたしの勇気の一言は健吾にかき消された。
「俺は別れないからな?」
あたしはそれ以上何も言葉を返せなかった。
逢坂になんて言おう・・・。
