君想~君が傍にいるだけで~



「ゆ、ら、兄…」


ん?

部屋を出ようとしたオレの名前を呼ぶ翔子。

スースーと寝息をたてながら、オレの名前を何度も呼んでいた。

そして…


「ゆ、ら兄…
好き…」

今、なんて?

翔子がオレを好き?


嬉しすぎた。

「オレも
おまえが好きだ…」

そう呟いて部屋を出た。