「柚木、ちょっと待っててなー」
「(コクリ)」
「はぁっ!?ちょ、止めろぉぉお!!」
そんな願いも無駄に終わり吹雪にズルズルと引きずられて行ってしまった。
「んで、なんだよ吹雪。」
「なぁ、俺と春中心で柚木の歓迎会やらね?」
「吹雪中心でやれ、俺めんどくさい」
「えぇー。春は柚木の笑顔とか見たくないのかよ」
ブーイングを言う吹雪。
「(確かに柚木の笑った顔を見た記憶がない。最初会ったときも無表情だった。)」
「な、春。頼むっ!!」
一生懸命お願いしてくる吹雪に負け頼みを聞く。
「わかったよ、その代わり俺は補佐な。吹雪中心だから」
「よっしゃ!!じゃあ柚木のとこ戻ろ……あれ、柚木がいねぇ…」
吹雪の言葉に疾風も周りを見渡すが誰もいない。
「吹雪、俺柚木探すからお前は教室戻って伝えといてくれ。」
「りょーかい。行ってらっしゃい。見つかったらメールでな。」
その言葉を最後にお互い違う方向に進み出す。
疾風は校内、吹雪は教室へと…