「あぁあぁぁぁぁぁあ!!ち、遅刻っっ!!」

疾風とは違い冷静な光李は携帯を開き時間を確認した。

「8時30分」

「何でそんなに冷静なんだよ!!?少しは慌てろよ!!」

「慌てる…」

疾風に慌てろと言われたので素直に慌てているように見せかけながら疾風を置いてスタスタと歩き出した。

「おいぃぃい!!誰が俺を置いてけっていった!?」

スタスタ歩いていく光李を見てポカンとしていたが我に返った疾風は光李を追いかけ走ってきた。

疾風が隣に来ると疾風の方を向いた。

「慌てろって言ったから慌てた」

「…それが柚木の慌てるかよ…」

はぁー…と疾風がため息をついた。

何の意味があるんだろ。

そんなことを考えてるうちに学校についていた。

そろそろ疾風ともお別れだ。

「僕、職員室だから」

「おぅ。職員室はココを真っ直ぐ行った突き当たりだからな。」

「ありがと、サヨナラ。」

疾風に手を振ると職員室に向かって歩き出した。


これが、私と疾風の出会いだった。