「ごめんね…」
『え…?』
ママの悲しそうな声色に顔を上げると、本当に申し訳なさそうな顔であたしを見つめるママの顔が目に入る。
「勝手に再婚決めて、愛梨亜には悲しい思いさせたんだよね…。でも…パパの事忘れた訳じゃないの」
ママがちょっと遠くを見るようにして話し始める。
「愛梨亜は忘れちゃってるかもしれないけど、パパが亡くなる前の最後のクリスマスの時に、パパが…サンタさんが愛梨亜にトナカイのぬいぐるみをプレゼントしたの」
『…覚えてるよ』
あたしにとって、それがパパとの最後の思い出だと思うから…。
「そう?じゃあこれも覚えてるかな…本当は本物のトナカイが欲しくて、泣いてた愛梨亜にパパがサンタとトナカイの話ししたの」
『うん…』
――「パートナー。愛梨亜にはまだ難しいかな?でもこれだけは覚えておいて…」
パパが覚えておいて欲しいと願った事…。

