「でも、思ってる事は口に出さないと伝わらないですよね?お互いに…」
真っ直ぐママを見てた瞳をあたしの方へ移す阿部くん。
その瞳が何を言ってるか分かって、あたしは頷いた。
それに一瞬、笑顔を見せると阿部くんは、戸惑ってるママの彼を連れて病室の外に出て行った。
「…座って愛梨亜」
『うん…』
さっきまでママの彼が座ってた椅子にそっと座る。
『…本当に大丈夫なの?』
「えぇ、2、3日入院しなきゃならないけど…お腹の赤ちゃんも大丈夫よ」
あたしの視線がお腹の方に言ったのを気付いたみたいでそう付け加えた。
『そう……』
それっきり会話が繋がらなくて、また俯く。
阿部くんに頷いたものの、何から言って良いのか分からなくて、お互いの間に沈黙が流れる。
そんな沈黙を破ったのは…ママだった。

