『もう!たいした事無いなら呼ばないでよ!!時間の無駄だった…』
こんな事が言いたいんじゃないのに、手を繋いだままだった気まずさと、ママ達を目の前にした事で素直になれなくて、そんな事を言ってしまった。
どうしてこうなんだろう…。
「愛梨亜…」
「愛梨亜ちゃんごめんね。僕が電話したりしたから…」
明らかにあたしが悪いのにママの彼が申し訳なさそうに言う。
しかもママは困った顔してる。
その事に、どうしたら良いのか分からなくて、今日はもう何度目だろう、俯いて唇を噛む。
ポンッ…
「本当はそんな事思って無いと思いますよ」
『え……?』
病室に入ってからほとんど喋らなかった阿部くんがあたしの肩に優しく手を置いたと思ったらそんな事を言った。

