バタバタバタッ!!
「ちょっと!病院内は走らないで下さい!」
タクシーを降りて、受付で聞いた病室に一目散に走って向かうあたし達をを看護師さんに注意されるけど、そのままスピードを落とさずに走る。
エレベーターを待つのももどかしくて、階段でママの居る病室まで掛け上がった。
「ハァハァ…こっ、ここ?」
阿部くんが息を切らせながら、病室の番号と名前が書いてあるプレートを指座す。
あたしは息を整えながらプレートを見て、それがママの名前である事を確認した。
でも、いざ入るとなると不安で、もしママに何かあったらって思ったら足がすくむ。
「愛梨亜」
降って来た声に阿部くんの方を見る。
「大丈夫だから」
そう言って真っ直ぐあたしを見て頷く。
その力強い言葉に、一瞬ためらったけど、あたしも強く頷いて見せてから病室のドアに手を掛けた。

