「それが愛梨亜を初めて見た日」
懐かしむように話すのを聞きながら、1年前の事を思い出す。
っていうかあれ見られてたなんて。
猫に1人で話しかけてるとか、あたしかなり痛い子じゃん!
「で、二回目に愛梨亜を見たのは入学式の日。驚いたよ、最初に会った時はまだ中学の制服来てたから同じ学校だとは思って無かったし」
入学者説明会の時はまだ入学前だから中学の制服のままの参加だったもんね…。
「もう会えないかもって、諦めてたら見付けた時幻かと思ったもん。」
『大袈裟…』
「それ位嬉しかったって事!でも、二回目に見た愛梨亜はなんか不安そうで寂しそうで、それを隠すように気張ってるように見えた」
『えっ…』
確かにあの頃、ちょうどママに彼氏が出来た事を知った時期で、かなり落ち込んでた。
今もそうだけど、ママとどう接して良いか分からなくて、自分から離れていってしまうようで寂しくて。
あの猫が自分と重なったの。
それに、中学の時のように仲良くして裏切られる位なら誰とも深く付き合わなければ良いと思ってた。

