「眉間に皺寄ってるよ~」
『うっさい!』
バッとおでこを押さえる。
本当なんなの!?
「ちょっとは元気出た?」
『え?』
さっきまでのからかうような口調から一変、優しい声色と表情に訳が分からなくなる。
『何それ…』
「だって愛梨亜、さっきから泣きそうな顔してるから」
『そんな事…』
安部くんの顔が見た事無いくらい真剣で、否定しても全て見透かされてるような気がして視線を逸らす。
フワッ
『え…ちょっと何…!?』
いきなり安部くんの腕に体を包み込まれて、軽く抵抗する。
「泣いてても、こうしたら見えないから…」
『っ……!だから泣かないって…だってただたんにママが再婚するってだけ…』
抵抗するのをやめたあたしは、そのまま今まであった事を自然に話してた。
小さい時にパパが亡くなった事。
それからずっと2人でやってきたのにいきなりママが再婚するって言い出した事。
しかもお腹に赤ちゃんまで居る事。
時々涙で声が詰まりそうになると、安部くんが黙って優しく頭を撫でてくれて、それに励まされるように、全部吐き出すかのように話した。

