「ごめんなさいね。何回か電話してみたんだけど…」
「いや、良いんだ。それより、身体冷やしたら大変だから中に入りなよ」
そう言って軽くキスされて微笑むママ。
娘が見てるとも知らずに。
また来るよ。そう言って男の人は車に乗って、去っていった。
「ひゃ~ラブラブだね♪」
あたしのママなんて知らない安倍くんがかからかうような口調で口笛を吹く。
その音に気づいたのか、こっちを見たママと目が合ってしまった。
最悪…。
「愛梨亜…?愛梨亜!何処行ってたの!?」
「えっ!もしかして愛梨亜のお母さん…!?」
駆け寄って来るママを見ながら安倍くんが慌てたように言うけど、あたしは妙に冷めた気持ちだった。

