「2人とも落ち着け。ほら、サチがいつも歌うやつ入れたから」
「本当に!?遼馬気が利くね♪」
マイクを渡しながら言った林くんの腕にサチが抱きつく。
普段はわりとサバサバした感じのサチだけど、林くんに甘える時は今みたいに自然にこういう事が出来る。
林くんも優しい顔してるし。
客観的に見て、多分こういう可愛い気がある感じが女の子として魅力があるんだと思う。
「愛梨亜、歌う曲決めた?」
サチが歌ってる間に、自分が歌う曲を入れ終えた安倍くんが、タッチパネル式な機械を渡して来る。
『あ…あたしは良いから』
「え!何で?」
『歌わないから…』
「えぇ~!愛梨亜歌わないの!?」
『ちょっ…マイクで叫ばないで!』
曲の間奏中だったサチがマイクを持ったまま、叫ぶもんだから耳がキーンとなった…。

