私たちは何かにつけてこの場所にやって来る。



木に囲まれた草むら
そこから見る景色がキレイで.小さい頃からの特別な場所。



「紬優(ツユ)」



「ん?」



岳明の方を向いた瞬間.岳明のドアップが目に移った。



そして静かに重なる唇。



「…帰ろっか」



言っておくが私と岳明は付き合っていない。



岳明が気まぐれでキスをするだけ。



最初こそ驚いたものの.今はすっかり慣れてしまった。