瞳は続ける。 「それで、前夜祭でコクろうと思うんだけど、協力してくれない?」 拓也は瞳が嫌いだ。それを知ってるのは愛だけ。 「別にいいけど…」 無理だと思う。愛は心の中でそう呟いた。 「あ~い~」 拓也が呼んでいる。瞳は気にくわないようだ。 瞳の目は“何であんたが”と訴えている。 学校を出ると、瞳が拓也の隣に駆け寄る。 愛はその光景をただ呆然と見ているしかなかった。