頭が真っ白になった。上手く口が動かない。 追い討ちをかけるように瞳が続ける。 『もちろん、拓也くんからだよ。本当、突然でビックリしちゃって…。』 いつの間にか電話が切れていた。 無意識のうちに自分から切っていた。 愛は早足に歩き出した。 さっきの重い足取りとは反対にそのスピードは途中、途中速くなっていく。 瞳と拓也の顔が脳裏をよぎる。