カホちゃんへ
この手紙を読んでいるということは、きっと、もうおばあちゃんはいなくなっているということでしょう。まずは、あなたに謝らないといけないね。ごめんなさい。
でも、果穂子はひとりぼっちなんかじゃない。
この村の人たちが、みんなあなたを支えてくれるから。
みんなとても優しい人たちだから。
おばあちゃんがいなくなっても大丈夫。

ちゃんとご飯食べていますか?
きっとやさしいカホちゃんのことだからろくにご飯も食べず、
毎日こたつに潜っていると思います。
おばあちゃんは、カホちゃんのこと見守っているからね。
だからどうか元気を出して。
あなたと共に過ごした約20年、本当に楽しかった。
本当は、パパとママがいなくてさびしかったわよね。
年のとったおばあちゃんとの二人暮らしは、あなたにとっては退屈だったかもしれない。
けれど、あなたの笑顔に包まれながら生きることが、
いつだっておばあちゃんの幸せでした。
私の孫でいてくれて、本当にありがとう。
あなたはいつも、私の誇りでした。


天国のおばあちゃんより」