おばあちゃんに一日だけ、外泊許可が出た。
お医者さんには、最後の二人だけの時間を楽しむようにと
そう言われた。

私はおばあちゃんを連れて家に帰った。
おばあちゃんと私の家に。

縁側でお茶を飲みながら私は言った。

「おばあちゃん、体調悪くなったら言ってね?」

「カホちゃんありがとう。大丈夫よ。」

時間がのんびりと過ぎていく
ちょっと渋めのお茶が、私の心を癒していく

おばあちゃんはしばらくしてから言った。
「そうだカホちゃん、久しぶりにゆべし、作ってあげましょうか。」

そういっておばあちゃんは
ゆっくりとした足取りで台所に立った。
私も手伝うよっていったけど
「今日はおばあちゃんが作ってあげるからカホちゃんは座ってて」
そう言われたから
私はおばあちゃんの背中をぼんやり眺めていた。

料理をつくるおばあちゃんはいつだって生き生きしてるんだ。