思いっきり直球で聞かれて、
「うん」
私もストレートに答えるしかなかった。
「いつから…つき合ってるんだっけ?」
「え…中学3年の終わりから」
「ずっと、だよね?
みーちゃんは、ずっと同じ人とつき合ってたんだよね?」
「うん?」
「そっ…か……」
悲し気に笑うまどかに、なぜか胸が痛んだ。
だからと言って、どうすることもできない。
下手に何かを言ったら、きっともっと傷つけてしまうだろうから……
「私のこと、コウちゃんから…聞いたりしなかった?」
まどかは何を聞きたいんだろう?
「うん…あんまり学校の話とかしないし……」
というより、航くんは女の子の話は一切しない。
私に気を使っているのか、たまたまなのかはわからないけど……
ただのクラスメイトですら、名前が出てきたことはない。
だから、まどかのことも“後輩”という存在ですら、語られたことはなかった。

