「えっ……?」
固まるコウちゃん。
「ホントに?」
頷く私。
「うっわぁー…またやっちゃったよ。すっげぇ恥ずかしい」
そう言うなり、コウちゃんは頭を抱えて項垂れた。
“また”……?
「よくやっちゃうんだよね。家でも学校でも。
授業中にやらかした日には、
クラスのやつらの視線は痛いわ、悟にはからかわれるわで最悪でさ。」
髪の毛をがしがしやりながら、恥ずかしそうに呟いている。
「彼女にもよく言われるし…」
その言葉に、またもや胸が痛んだ。
「うわぁ。ホント恥ずかしい」
照れまくりのコウちゃん。
今までの余裕はどこへやら。
“彼女”のことになると、こんなになっちゃうんだ?
やっぱり、私の聞き間違いでも勘違いでもなかった。
寝言で呼んじゃうくらい、コウちゃんは彼女のことが好きなんだ……

