「有海。」 「え?」 なぜか素直に反応して顔をあげてしまった そして見たものは草摩くんの笑顔だった 他の女の子には見せたことないくらい 幸せそうな笑顔。 「有海」 「ん?」 「有海」 「なぁに?」 私の顔を大きな手で包んで その手を上からつかむ 「泣かしてゴメン。有海だいすき」 夢みたい…。草摩くんが私の事好きって 力一杯抱き締められて彼の温もりを感じ 現実なんだって実感した… …て今、廊下じゃない?