そして、とうとう放課後がやってきた。

 私の心臓は「バクバクしている。」

 なんでだろう。
 
 もうただの幼なじみという気持ちじゃないのかな!?

 いや、幼なじみは今日で終わるのかな!?

 そんなことをのんきに考えていると、あっという間に

 祐起と海が私の目の前に現れた。

 祐起は下を向いて指を組み合わせて「お願い」

 という感じで祈っているようだった。

 海は目線を下にしていて「堂々」としているようだった。

 「よし早めにすまそう。」
 
 と私の心はそれでいっぱいだったと思う。

 「あのね」

 っと2人に声をかけてみると

 2人は、私の目を見て聞いてくれた。

 もちろん真剣に。
 
 なので私も真剣に堂々と言ってみた。

 「私は・・・1人だけ選ぶっていうのは”できない”」

 「だから3人は絆の深い私にとって大切な”幼なじみ”なの!」

 だからこのままの3人がいい!!

 そう私が言うと2人は

 「わかった。あゆの頼みは叶える」

 「だよな!あゆは優しいからな!」

  と優しく受けとめてくれた。

 だから私も優しく甘えてみた。

 「今日一緒に帰ろ!」

 すると2人はまたいつものように

 私のおなかが笑顔いっぱいで痛くなるように

 たくさん面白いことをしてくれた。

 そのとき私は

 やっぱり”幼なじみのままがいち番だと思った。

 過去なんかに戻らなくていい。

 今が一番楽しいんだ。

 そう思い私は一歩後ろに戻り

 2人に向かって

 「”ありがとう”」

 っていっぱい叫んだ。