日が明けて


日は流れて…



澄香は、
中学最後の夏休みとなった

七月



「あっ、

お母さん、もうすぐ誕生日だねっ」


「あらっ、そう」

そう言って、
お母さんはカレンダーを見る。


「七月だよ?
なぁに?
自分の誕生日、
忘れてたの?」


「まぁっそうね」

お母さんは微笑む。



真梨子が嫁いでいってから、
お母さんが急に老けたのを
澄香は感じた。



― 一人娘の我が子が嫁いで、
寂しいやら

ホッとした気持ちに
なったんだろうなぁ… ―



澄香は、
血の繋がった母子の間柄というものを感じ、

自分を生んだ母も
そうだろうかと、

嫉妬ではなく、
純粋に
本当の親子というものを感じていた。